アニソン主題歌店

BGMはアニメの一シーン一シーンを盛り上げ、表現している。
主題歌は、物語の最初から最後に至る内容全体をまとめあげ、最終回までそのアニメを見る人を導いてくれる。

EDは決まって最後に同じものが流れることによって、そのアニメの存在感を見る人に植え付け、一つ一つの話の終わりを際立たせ、まとめ上げる役割を果たす。

そのBGMを聞けば、アニメの「あの」シーンが頭の中に蘇ってくる。キャラの表情から心情までが一つの曲で表現されているのである。

主題歌を聞けば物語を、登場人物を思い出す。最終話に至る物語の流れがその一曲にこめられている。

普段、真剣に聞くことも少ないBGM。でも、だからこそ丁寧に作られていればいるほど見る人に鮮明な記憶を残す。

本来、BGM、OP、EDとはそういうもののはずなのだが、現在、タイアップだけを目的としたような主題歌がはびこっている。

そういう主題歌ははっきり言って無いも同然である。
まったく意味を成さない。

ところが「まほろまてぃっく」は違う。
原作に忠実でありながらそれをさりげなく補完し、独自性を出し、主題歌はまさに「まほろまてぃっく」そのものを表現しつくしている。

BGMもすばらしいものがあり、そのようなアニメがあふれる現在に在って、この「まほろまてぃっく」が注目されるのはそのような理由にもよるだろう。
「かえりみち」を聞いていると、まほろさんの最後のシーンが勝手に浮かび上がり、物語全体を（まだ完結していないのに）懐かしませ、なんだか切なくなる。

私がいちばんおすすめするのは３番の「ありがとう」です。（カラオケバージョンは聞きませんが）
まほろを深く知る方からの讃歌
ミニドラマは原作者・中山文十郎先生の脚本で、面白いだけでなくまほろまてぃっくのシリアスな一面を存分に味わえます。

しかし、僕が強く推奨するのは収録曲の「ありがとう」です。
この曲は、「かえりみち」「そ・れ・い・ゆ」をはじめ、「まほろ」の世界を美しく紡いできた作詞家、くまのきよみさんの集大成です。

優が与えてくれた新しい生き方と幸せ、そして、別れても永遠に続く強い絆。まほろの優への思いが、全てこの１曲に凝縮されていると言ってよいでしょう。

「ありがとう」と「わたしのしあわせ」(川澄綾子作詞・「まほろまてぃっくfor川澄綾子」収録)、２曲とも「まほろの未来」という難しいテーマ（アニメ版でさえ描写を放棄してしまったテーマ）に真正面から挑み、ファンを納得させる!答えを出しています。

残念なのは、ボーカル高音域にスプレー音のようなノイズが乗っていること。アニメ第２期サントラから全部こうなってしまっているのは何故でしょうか？